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シンド州洪水被害地教育施設復旧計画

背景

2022年6月以降の記録的な豪雨による大洪水は、パキスタン全土に甚大な被害をもたらした。教育分野の被害額は約7.8億米ドルに上り、17,205校の施設が全壊または半壊した。中でもシンド州は被害が最も大きく、被害額の66%、被災施設数の74%を占め、約169万人の児童・生徒の学習機会が影響を受けた。日本はこれまで、シンド州農村部における女子前期中等教育の拡充のため、3件の無償資金協力を通じて、計74校の教育施設の整備を支援してきた(2016年竣工:29校、2018年竣工:25校、2026年竣工:20校)。

洪水後のニーズ確認調査では、これらの協力で建設された中学校に大きな構造被害は確認されなかった一方、敷地内の既存小学校では、雨漏りや構造クラックなどの被害や老朽化が確認された。このため、教育の早期再開と、災害に強い学校づくりを掲げる「Build Back Better」の方針に沿った復旧を実現するため、シンド州政府から無償資金協力の要請がなされた。

プロジェクト内容

本計画では、既に協力された54の中学校のうち、洪水被害を受けた既存小学校の被災状況、初等教育の就学者数および教員数等を踏まえ、Mirpurkhas、Nawabshah、Badin、Khairpur、Sukkur、Ghotkiの6県9校を選定し、教室棟とトイレ棟の建替えを行った。教室棟は鉄筋コンクリート造・2階建てとし、全体で計44教室ならびに教育用家具を整備した。トイレ棟は平屋建てで、9校のうち8校に整備し、就学数に合わせてトイレブース数を設定した。建物は、水害や地震に強い鉄筋コンクリートのラーメン構造とべた基礎を採用し、建物の床レベルは過去の洪水履歴を考慮して設定し、災害時のシェルター施設としての利用も考慮した。

  • 計画地    パキスタン(シンド州)
  • 構造     鉄筋コンクリート造、地上2階建て、一部平屋建て
  • 延床面積   9サイト、2616㎡
  • 施工     MAQBOOL AHMED & CO. PVT LTD
  • 竣工年    2026年
  • 業務内容   基本設計、実施設計、入札関連業務、施工監理