ジブチ小学校建設計画
背景
ジブチ国政府は経済発展の阻害要因の一つとなっている低い識字率を改善するため初等教育の普及に優先的に取り組んできた。しかし施設整備の遅れから小学校の受入れ能力が増加する児童数に追い付かず、都市部では15~25%の児童が入学を拒否されているほか、定員を超えるクラスでの二部制授業が一般化していた。こうした状況を踏まえ、同政府は首都ジブチ市及び地方4都市を対象とする小学校施設の建設と機材整備にかかる無償資金協力を要請した。
プロジェクト内容
本計画では、ジブチ市(バルバラ地区を含む)及びディキル、タジューラ、アリサビエ、オボックの地方4都市において小学校施設8校80教室の建設と教育機材の整備を行った。
ジブチ国の建築においては厳しい気候条件に対して、暑い日差しを遮るとともに砂塵を含む季節風に対し十分に耐久性のある構造を計画することがポイントとなる。本計画では同国の小学校標準仕様であるアルミ波板シート葺きを避け、コンクリート屋根を採用して、通気用の欄間を十分に確保することにより、耐久性と室内の快適性を確保し、維持費のかからない計画とした。