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ベトナム第一次初等教育施設整備計画

背景

ベトナム社会主義共和国政府は市場経済の導入と経済開放政策を基本とする「ドイモイ」路線による経済社会の開発を推進し、必要な人材の育成を目指して初等教育については2000年までに小学校教育の完全実施を目指す改革に取り組んでいた。しかし、教室数の絶対的不足と施設の貧弱さが目標達成の大きな障害となっており、施設整備のための長期計画を策定して日本の無償資金協力を要請してきた。

プロジェクト内容

本計画では、全国でも緊急度の高い紅河デルタ地域3省(タイビン、ナムハ、ニンビン)の30校において348教室の施設及び教育機材の整備を行った。校舎は2階建て又は3階建ての教室棟と平屋又は2階建ての管理棟、便所棟で構成し、管理棟には多目的室を併設して実験授業等への対応が可能となるよう計画した。また、厳しい日射を避けるため、外廊下とバルコニーを設けるダブルコリドー形式の平面を採用した。本計画はまた、現地在来工法に準拠しながらデルタ地域における技術的に適正な改良を加えたもので、ベトナム国の学校施設の標準化のモデルとなることを目指している。

  • 計画地    ベトナム
  • 構造     鉄筋コンクリート造、平屋~3階建て
  • 敷地面積   合計115,012.00㎡
  • 建築面積   合計21,044.43㎡
  • 延床面積   30校、348教室、合計36630㎡
  • 竣工年    1994年
  • 業務内容   基本設計、実施設計、工事監理
  • 備考     建築主:ベトナム社会主義共和国 教育訓練省