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マプト市小中学校建設計画

背景

モザンビークでは1994年の内戦終結以降、経済開発5ヵ年計画に従い、民主化と戦後復興を進めてきた。教育分野では基礎教育の機会拡大などを掲げて、 教育システムの復興に取り組んでおり、生徒数は順調に伸びているものの、施設整備が生徒数の増加に追いつかず、全般的に施設不足の状況にあった。特に首都マプト市では、近年の急激な経済発展から人口流入が著しく、教室不足の状況は顕著で、 全校の92%で3部授業を余儀なくされ、早急な改善が求められていた。政府はこのような背景の下、マプト市における小中学校建設計画にかかる無償資金協力を日本に要請した。

プロジェクト内容

本計画では、教室不足の著しい市の郊外部において7小学校、2中学校の建て替えおよび新設を行った。これにより小学校の教室不足の改善と3部制授業の低減、中学校の不足の解消と新たな就学機会の提供を可能とした。現地標準設計に対して土地の有効活用を図るために2階建て校舎を導入、管理諸室を教室棟に取り込みコンパクト化とコスト低減を図った。中学校には日射と降雨を避けて運動・集会を行う場となる簡易体育館を設置した。教室棟は鉄骨の単材による片流れ屋根とし、降雨を防ぎつつ開放的な欄間から十分な採光と通風を確保できる設計とした。

小学校:114教室、管理諸室およびトイレ
中学校:24教室、管理諸室、理科室、図書室、体育施設およびトイレ

  • 計画地    モザンビーク
  • 構造     鉄筋コンクリート造、平屋・2階建て
  • 延床面積   16973㎡
  • 竣工年    2003年
  • 業務内容   基本設計、実施設計、工事監理