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ジブチ基礎教育強化計画

背景

ジブチ国の2001年における初等教育総就学率は52%とサブサハラ平均を大きく下回り、施設の不足から日中50度を超える酷暑の下での2部授業を強いられていた。また中等教育では、ジブチ市で1教室当たりの生徒数が68人に上るなど、既存中学校の過密状況が深刻化していた。本計画は、かかる状況を緩和し、基礎教育環境の改善を図ることを目的に日本国政府に対して要請されたものである。

プロジェクト内容

本計画ではジブチ市及びディキル市における小学校3校40教室、ジブチ市における中学校2校74教室の建設と教育機材の供与を行った。教室棟はすべて2階建てとし、小学校は校長室と倉庫、中学校は学校運営とカリキュラムの実施に最低限必要な理科教室、図書室、管理諸室を確保した。2階床・屋根のコンクリートスラブを外壁面より伸張させて庇とし、直下に開口部を設けて、直射日光を遮りつつスラブ下面への反射光による自然採光と通風を確保する計画とした。また、庇を支える梁を三角形の板状にして外観のアクセントとしている。中学校では外廊下を内側に2棟を向かい合わせに配置することで陰影のある中庭空間を創出した。

  • 計画地    ジブチ
  • 構造     鉄筋コンクリート造、2階建て
  • 延床面積   合計11397㎡
  • 竣工年    2004年
  • 業務内容   基本設計、実施設計、工事監理