モザンビーク中学校建設計画
背景
モザンビーク国政府は「中等教育戦略計画2008-2015」を策定、39.4%の総就学率を60%に引き上げることを目標に、前期中等教育のアクセスの拡大並びに、質の向上・組織強化に取り組んできた。しかし、その結果急増した就学者数に対して新たな学校の建設が追いつかず、小学校の中等教育施設への転用、応急的な教室の建設、3部制の実施等による対応を強いられ、過密状態も進んでいた。未だ中等教育施設のない地域も多く、施設の整備状況が教育へのアクセスに対する大きな阻害要因となっていた。このような状況から同政府は首都マプト周辺での中等教育施設の建設について、日本の無償資金協力を要請した。
プロジェクト内容
現地調査結果に基づき、マプト州及びガサ州の4サイトにおける基本施設(教室棟、多目的棟、管理棟、便所棟)と屋根付き運動場の建設を第一・第二優先として、現地企業による競争入札の結果から、同範囲を協力対象に施設建設及び機材調達が行われた。施設は、現地業者の施工能力を考慮して教育文化省の標準設計に準じた内容・仕様を採用し、機能ごとに棟を分けた分棟式、平屋建ての計画とした。配置は南北軸の平行配置を基本に、棟間を渡り廊下でつなぐ構成とし、敷地奥に屋根付き運動場を配して、景観の中心となるよう意識した。