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クアンバ教員養成校建設計画

背景

モザンビーク国政府は初等教育分野の教員不足の解消と有資格率の向上を目指して、全国各州で初等教員養成校(IMAP)の整備を進めてきた。ニアサ州はIMAP建設の予定が立たない最後の州となっており、前期初等(EP1)教員のみを要請する下位の教員養成校であるCFPPにおいて暫定的にIMAPの養成プログラムを実施する状況にあり、必要な施設を持たずに適切な教育が行われずにいた。こうした背景を踏まえ、州南部の物流拠点であるクアンバ市における初等教員養成校の施設及び機材整備にかかる無償資金協力を日本に要請した。

プロジェクト内容

本計画では、IMAPカリキュラムに適合した施設・設備・機材を備えた養成校の整備を行うこととし、新しく導入された短縮プログラムによる養成の暫定的な導入を踏まえ、州内の教員需要を賄う規模を320人と設定した。施設構成はIMAP標準に従い、教育部門として事務管理棟、教務管理棟、普通教室棟、図書棟、特別教室棟、音楽棟、トイレ棟、実習用小学校及び体育館、居住部門として食堂棟、学生寮、スタッフ宿舎、サービス棟としている。エントランスを挟んで北側を居住ゾーン、南側を教育ゾーンとし、中央部に外部からの使用も想定する体育館、食堂、音楽棟を配する明快なゾーニング計画とした。建物は2.8mの基本グリッドと鉄骨の片流れ屋根等、シモイオ案件のデザインを洗練・発展させたものであるが、資機材・労務の調達に難がある僻地での大規模工事であることを勘案し、すべての施設を平屋建てとした。。

  • 計画地    モザンビーク
  • 構造     鉄筋コンクリート造 平屋建て
  • 延床面積   7476㎡
  • 竣工年    2007年
  • 業務内容   基本設計、実施設計、工事監理